里川カボチャ [常陸太田市]

  • 青果

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ピンク色をした特別な土手カボチャ
原種の復活をめざして

◎日本でも数少ない在来作物
◎ホクホク甘く、絹のような口どけ
◎寒暖差のある気候風土が育んだ固有品種


人里離れた山の中、ニジマスやイワナが銀鱗をひるがえす里川の源流近くの山あいで、大きな葉っぱが地面を覆い、ひらひらと秋風に揺れている。葉っぱの合間に見えるのが、昔からおいしいと評判でそのほとんどが地域内で自家消費されてきた里川カボチャだ。

先ず特徴的なのはその表皮で、スモーキーな薄いピンク色をしている。果肉は濃いオレンジ色できめの細かい粉質。加熱すると食べ始めはホクホクしているが、口の中ですぐにほどけ、絹のようになめらかな食感へと変化。味にコクがある。

戦後の食糧難対策として、場所を選ばずたくましく育つカボチャの栽培が推進された。河川敷や空き地に自生するので、どこにでもある物という意味の土手カボチャという言葉も生まれた。里川周辺でも畑の周りで勝手に芽を出し、霜が下りる頃まで放っておいたカボチャを冬の食料にしていたが、この手のかからない土手カボチャがとにかくおいしい。近隣に分けたりすると、他にはない味と喜ばれた。

その後、様々な品種が交雑してしまったが、里川カボチャの独自性を改めて見直そうと2007年に研究会を発足。表皮の色によって実質が異なる点に着目し、先のような味の特長をもったピンク色のカボチャの種を継いで苗の一括生産を行い、品種の固定化を図っている。

4月中旬から6月中旬にかけて播種と苗の定植を行い、収穫は9月から12月下旬にかけて。10月も半ばを過ぎて朝晩が冷え込んでくると更に味がのってくる。現在21名の生産者がおり、今年は3.5tの生産を見込んでいる。

表皮の色はオレンジや緑にもなるが、色によって実の質に違いがあるとのこと。甘くてホクホクの特長に秀でるピンク色が全体の7~8割以上占めたものを選抜し、主に2㎏前後の大きさに揃えて出荷している。糖度は平均12度前後。

規格外のカボチャは加工品の原料に。中でも同市内の酒造会社に委託して製造している焼酎は、造り手のこだわりもあり、低温醸造によって素材の持ち味が伝わる逸品と評判が高い。出荷用選果の大きさはあくまで便宜上で、小ぶりなカボチャは丸ごと蒸して色と形を楽しむこともできるし、大量消費ならば3〜4キロの大きなものでも味に変わりはない。鮮やかな色を生かして刺身のつまに活用する料理人もおり、まだ開拓されていない生鮮食の可能性も大きい。

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里川カボチャ研究会

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■里川カボチャ研究会
会長 荷見誠さん

常陸太田市里川町842-15
Tel.0294-82-4001

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